mariadb:version
5.5 or 10
MariaDBには5.5系と10系の2つのバージョンが存在します。もともとMySQLと互換を目指して構築されており、MariaDB 5.5はMySQL5.5を元に独自機能の追加や安定性確保のための多くの改善が取り入れられているバージョンです。設定ファイルの書式なども含めて、利用者側からみた機能の違いは軽微で、ほぼ互換性を有しています。さらにMyISAMやInnoDBなどのMySQL標準のストレージエンジンに加え、XtraDB, Ariaなどのストレージエンジンも利用可能になっています。
MySQL 5.6では大規模なリファクタリングが行われました。このためRHELとCentOSのような関係性ではないですが、MySQLをベースにしてMariaDB独自の改良を継続することは難しくなったため、5.5をベースにして、5.6から新機能の選択的な追加、ならびにMariaDB独自の機能追加を行う方針となり、バージョン番号も一気に10.0まで引き上げられました。
MariaDBでは、MySQLと比較して、クエリー・オプティマイザーの性能が向上、サポートするストレージエンジンの追加、Information schemaからユーザーや表、索引の統計情報が参照可能になるなどのメリットがあります。またSQLレベルでは、REGEXPがマルチバイト対応になった違いはありますが、ほぼ互換。通信はMySQL, MariaDBともに同じ通信プロトコルなので、従来のMySQLのドライバーをそのまま利用してMariaDBと接続できます。このため、MySQL→MariaDBへの移行はきわめてスムーズに行えると思います。
mariadb/version.txt · 最終更新: 2015/08/10 01:55 by clownclown